aQflexの音波吸収率αは、アブソーバが十分に高い密度で配置されると、約0.5になります(周波数63~1kHz)。この値は天井全体に当てはまり、システムがOFFになると吸収率はほぼ0となります。
残響室における測定データ
残響室における測定データ 実際のホールでの測定データ(アブソーバ間距離1.3m)
吸収率αの値を高くするには、アブソーバ同士を近づける必要があるので、できるだけ高いα値を得るにはアブソーバがしぼんだ状態で、お互いの中心間距離が80cm程度であるように配置するのが好ましいです。これはアブソーバ膨張時の直径が約70cmなので、80cm以上近くなってしまうと、お互いが接触してしまう可能性が出てくるためです。またもし天井にアブソーバの設置を妨げるようなものがあるとα値を下げてしまう要因になります。
図1:音波吸収率αをON時とOFF時で比較(アブソーバ間距離80cm)
実際のホールにおける音波吸収率α(アブソーバ間距離80cm)
アメリカにある残響室で行われた測定の結果(アブソーバ間距離80cm)
図2:アブソーバ間80cm、サンプル数3、アメリカにある残響室で行われた実験より
以下はデンマークにある残響室で行われた測定の結果で、アブソーバ間距離は75cmです。(ページ上のレポートから詳細をご覧いただけます。)
図3:アブソーバ間75cm、サンプル数4、デンマークにある残響室で行われた実験より
実際のホールにおいてアブソーバを130cm間隔で配列した場合、α値は約0.37となりました(詳しくはページ上にあるレポートをご覧ください)。この値でも十分な音響の改善を期待できますが、最適な間隔でアブソーバを設置すると図1のようなさらなる効果を期待できます。