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テクノロジー

どうすれば低周波でも良い音響を提供できるだろうかと模索していたとき、私は薄い膜で音波を吸収することを思いつきました。

リサーチ欄でこれについては詳しく書いていますが、基本的には、大きな音楽が外で流れると家の窓がカタカタ揺れるように、膜における内と外での音圧の違いを利用しています。

また製品コンセプトを考える何年も前、知り合いのエンジニアが、音響調節なら圧縮された空気を使うべきだと言っていた事を思い出しました。

そこで私はまず薄い膜と固い板でできた、音波を吸収する試作品を思いつきました。内側に空気を注入し圧縮させ、膜で音波を吸収させるのです。

ところがふたを開けてみると、それはまだ実際にコンサートやライブで使えるような性能ではありませんでした。

しかしある時、固い殻を取り除き、膜だけにすることで、完全な膜のみでの吸収を実現できるのではと思いつきました。

それからというもの、何年もかけていくつもの試作品を製作し、ついに求めていた音響を作りだせ、なおかつ国際的な安全基準も満たす製品の開発に成功しました。これは低周波に対して高い吸収力を持つだけでなく、高周波は吸収しないことでアンプミュージックにとって理想的な音響を作り出せるものでした。

弊社製品が音楽のジャンルを問わず、コンサートをより充実したものへとできたならば、それは私を含め、弊社製品の開発に携わった全てのスタッフにとっての本望です。

敬具

ニールス